2026.10.27
バックテストの過剰最適化(カーブフィッティング)を避けるには
バックテストでパラメータを細かく調整すると、過去の値動きにぴったり合った、見事な成績を作れてしまいます。これが過剰最適化(カーブフィッティング)です。過去にだけ合わせた戦略は、実運用ではたいてい崩れます。避けるための手順をまとめます。
なぜ起きるのか
移動平均の期間・損切りの幅・利確の幅など、調整できるパラメータが増えるほど、組み合わせの数は一気に増えます。その中から「過去にいちばん成績が良かった組み合わせ」を選ぶと、偶然の値動きにまで合わせた組み合わせを選びやすくなります。
当サイトのゴールシークのように、目標の成績を満たすパラメータを自動で探す機能は便利ですが、そのぶん過剰最適化にも注意が要ります。
避けるための5つの手順
1. 期間を分ける(インサンプルとアウトオブサンプル)
データを「調整に使う期間」と「確かめるだけの期間」に分けます。たとえば3年分のうち、前の2年で調整し、最後の1年は調整に使わず結果だけを見ます。確かめる期間で成績が大きく落ちるなら、過去に合わせすぎています。
2. 近いパラメータでも崩れないか
いちばん良い値だけでなく、その前後の値でも成績を見ます。期間 20 なら良いのに 18 や 22 で急に悪くなる戦略は、たまたま当たった値を選んでいる可能性が高いです。成績が「山の頂上」ではなく「台地」になっている範囲を選びます。
3. 取引回数を確かめる
数十回の取引で出た好成績は、偶然でも起こります。数百回以上あるか、月ごとに偏っていないかを見ます。
4. コストを入れて計算する
スプレッド・手数料・約定のずれを入れないバックテストは、特に取引回数の多い戦略ほど成績が良く見えます。実際の口座に近いコストを入れて計算します(スキャルピングのコストの記事)。
5. 小さく実運用して比べる
最後は、最小ロットで実際に動かし、バックテストと同じ期間の成績を比べます。ずれが大きければ、原因(コスト・約定・相場の違い)を確かめてから続けるか決めます。
パラメータは少なく
調整できる値が少ない戦略ほど、過去に合わせ込む余地が小さくなります。「この条件を足すと成績が上がる」を繰り返す前に、その条件に相場の理由があるかを考えます。
まとめ
- 調整に使う期間と、確かめるだけの期間を分ける。
- 前後のパラメータでも崩れない範囲を選ぶ。
- 取引回数とコストを確かめ、最後は小さく実運用して比べる。
- 手順はバックテストのやり方でも説明しています。
※この記事は情報提供を目的としたもので、投資助言や特定の取引の勧誘ではありません。FX・CFD 取引には、元本を上回る損失が出るおそれがあります。
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